ベトナム語の基礎知識
- 作者: 冨田健次
- 出版社/メーカー: 大学書林
- 発売日: 1988/04/01
- メディア: 単行本
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これ良書。
近所の公営図書館で借りて読んでみた(勉強した?)。
僕みたいに理屈から入るタイプは、ベトナム語の融通無碍なところがかえってわかりにくさになる時がある。
それがこの本でいくぶんか解消された。
また漢越語についても、正当?な漢語読みとベトナム語にローカライズされた読みの説明がいくつかあって、今まで「何となくそうじゃないかな」と思っていたことが少しすっきりした。
とにかくベトナム語が解るようになりたい、しゃべりたい、と言う人にとっては遠回りになると思うけど、言語としてのベトナム語を理解しつつ学習したいという人なら一度手に取ってみてもいいと思います。
ということで、前書きの引用です。
西洋語のような語形変化に富んだことばを習得しようとする人は、その変化の規則を覚えることに先ず勢力を注がなければならないだろうし、日本語や朝鮮語のように、後から後からいろいろな要素が糊付けされるようなことばを学ぼうとする人は、その「糊付け」の規則をとにかく覚える努力をしなけらばならないだろう。ところで、ではベトナム語のように、語形変化もなく、「糊付け」的性格も持たないとこばを学習しようとする人は一体どうしたら良いのだろうか。
一口に言って、ただひたすら「語」を覚えるしかない。西洋語や朝鮮語の学習者が、その語形変化の規則や「糊付け」の規則を覚えるために汗水を流している間にも、怠けることなくとにかく「語」を覚えることに全精力を傾注しなければならない。「語」を覚える最良の方法とは一体どのようなものであろうか。
まず第一の方法は、「語」をグループにくくって覚えることである。
第二の方法は、「語」を日常よく使われる簡潔で明瞭な短文の中に放り込んで、その短文と一緒意に丸ごと暗記するように努力することである。
第三の方法は「語」や「文」をただの暗記のための、機械的、無機的で無味乾燥なものにしないで、それらを通して、それらを生み出す背景となる「社会」や「文化」にも同時に目を向けつつ学習することである。
昭和63年3月30日発行。
どんな言語もそうだけどやっぱりベトナム語を理解するにはまず語彙を増やさないとダメですね。
written by iHatenaSync